After an escape journey

旅行好きの医学生が徒然なるままに旅行記を公開します

ヨーロッパ周遊の旅(5) Day4 バルセロナからパリへ

はじめに

 2019年3月に2週間ほどかけてヨーロッパを旅したときの日記を公開しています。どんなルートか,詳しく知りたい方は次の記事を参考にしてください。 

ken51417d.hateblo.jp

 4日目は,バルセロナからパリへTGVで移動。余った体力でパリ散歩に出かけてみるものの,デモと鉢合わせして人生最大レベルの恐怖を感じた一日を綴ります。

バルセロナからTGVでパリへ移動

 バルセロナからパリへ移動する4日目。TGVの中で日記を書き進めよう。僕は今ベジエという駅を出たところで,次はモンペリエというところにいる。

 7時に起床。荷物をまとめて,水をペットボトルに入れてから朝ごはんへ。朝ごはんのついでに,共用スペースにある包丁を借りて昨日買ったバゲットを切っておく。8時を回る頃にチェックアウト。昨日も思ったけれど,ヨーロッパの朝は遅い。グラシア通り駅からレンフェでサンツ駅へ。いよいよTGVに乗る時がやってきた。

 サンツ駅でどうやって乗り換えれば良いかわからずにいると,駅員さんに助けてもらえた。トモダチとか言われるのは怪しさの極みだったけれど,なんとかパリ行きのホームへたどり着けた。飛行機とかサグラダファミリアより緩めの荷物検査を経てTGVの待合所へ。それから少し待って,切符をチェックされる。地下のホームにはTGVが。去年韓国で乗った車両にすごくよく似ている。外観を眺めたり写真を撮ったりしてから乗り込んで発車の時を待つ。どうやら逆向きに進みそう。6時間半耐えられるか少々心配であった。

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バルセロナから乗ったTGV

 時差ボケはだいぶ治ってきたと思いつつも急な眠気に襲われる。1000を過ぎた頃からしばし就寝。荷物を座席下にしまって取られないように祈る。目が覚めるとすでにバルセロナから50kmは移動したみたい。そこからTGVがかなりの本気を出してきた。290km/hくらいで走行してあっという間にフランスへ突入。シェンゲン協定内の国は本当にパスポートコントロールがないことに驚く。フランスに入ってからは速度を落としつつ,地中海を横目にひた走る。ところがこれは嘘で地中海が見えたのは一瞬。畑の中を今も走っているところ。これからパリまでどんな景色が待っているのか楽しみである。ちょうど正午を迎えた。

 その後もいくつかの駅に停まりながらゆっくり目の速度で走ること1時間半くらい,リヨン駅の近くのバレンス駅に到着。その駅名にアルプスという説明がつくように,遠くにはそれとなくアルプスを思わせるような山並みが見える。ここから列車は速度を上げて時速290キロを保つこと2時間。どこまでも続く芝生のような畑とか,うねりくねった畑とか,平べったい雲とかそんなものが永遠と続くような錯覚に陥る。久しぶりに雲を見たし,どこまでも続く緑はWindows XPのホーム画面さながら。相変わらず飛行機雲がよく見える。

 パリリヨン駅の手前10分くらいまでこんな光景が続いていた。少しずつ速度を落として,車両基地なんかが見えてくるとリヨン駅に到着。6分の早着。

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リヨン駅に到着


 やはりフランスに入って最初の駅,ペルピニャンで列車の増結をしていたようで,リヨン駅の人の数は半端ない。降りてくる人の山。オール2階建て20両なのだから当然といえば当然。やれやれ,フラン

スに来てしまった。

 スペインとは明らかに人種の構成が違うのが第一印象。黒人がやたらと多い。アジア人は相変わらず少ない。黒人と喧嘩したら絶対負けるよ,怖いなあとかぼやきつつ宿のあるパリ北駅を目指す。地下を走る国鉄に乗って行くのだが,切符を買うのが難関中の難関。機械がポンコツすぎてうまくいかない。現地人と思われる人々も失敗して,this is brokenとかいっていたから仕方なし。バルセロナからのTGVで出会った愛知の大学4年生3人組とあれこれ試してみる。30分くらい格闘したのちにようやく購入できた。

 とりあえずRERのホームに降りて列車を待つ。落書きは多いし,列車はなんだか薄暗いしパリの治安は大丈夫なのかといくらか不安になる。それでも列車はやってくるから乗り込んで2駅先の北駅へ。出口はどこなのかと探して愛知の大学生とはお別れ。僕は一人宿を目指す。北駅はユーロ

スターの発着駅のようで相当の混雑。駅前はタバコを売る人で溢れていて,治安が良いとは全くいえない状況。宿が駅のすぐ近くにあって助かった。

 宿に入ってチェックインできないか交渉。予約の番号を教えてもらって名前を書き換えてチェックイン。今日で一人旅は一旦終わりでしばらくは4人の旅行。寮のような部屋。最高。感情が昂ぶる。急に元気になってきたから,いらないものを置いて散歩に出かけることにする。

ノートルダム大聖堂凱旋門

 まずはノートルダム大聖堂へ。またRERに乗って2つ先の駅へ。やはり治安が悪い。地上に出るとイメージ通りのパリの街が広がっている。夕焼けのセーヌ川は本当に映える景色。パリのモノトーンの街並みによくマッチする。すぐに大聖堂らしき建物が見えてくる。iPhoneの調子が悪くてイライラしていたけれど,それでもパリの夕方の風に吹かれるのは幸せである。折角だから中にも入ってみる。ヨーロッパにあるこうした施設は無料で入れるのは珍しい。薄暗くて,天井が高くて,ちょっと燻っていて。神聖なオーラが伝わってくる。歌も合わさると宗教施設は本当に居心地が良い。また行きたいなと思っていたけれど,しばらく先になりそうなのが何とも残念でならない。

 さて,お次は凱旋門に向かうことにする。その前にマクドナルドで腹ごしらえ。

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パリのマクドナルド

700円くらい。日本と変わらない物価。ポテトがじゃがいもそのままの形をしていたのが違うところか。お初のメトロに乗って凱旋門の駅まで向かう。自動運転で,一個先の電車までよく見える。ゆりかもめみたい。と思ったらいきなり駅を通過し始めて困惑。目的地の駅まで通過してしまったので,仕方なく次の駅で降りる。恐らくだけれど,シャンゼリゼ通りの治安が悪すぎて駅も閉鎖されていたのだと思う。Argentina駅からオーシャンゼリゼーと鼻歌を歌いながら凱旋門へ。この時はアホみたいに陽気に歩いていた。凱旋門に着いたは良いものの,警察だらけで異様な緊張感。写真を撮っている人も全然いなくて気持ち悪さを感じるとどことなく爆発音が響いてくる。人生で1,2を争うレベルの怖さ。店は破壊の限りを尽くされているし,ゴミだらけだし,本当に怖い。

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デモの残骸

 走って逃げようにも信号が行く手を邪魔するし,駅に逃げ込もうにしても駅が存在しない。あったとしても営業外。仕方なく別の地下鉄の路線の駅まで逃げた。通り一つ挟めば平和な世界が広がっている。2号線に乗ってパリ北駅まで。相変わらずの治安の悪さでタバコを売りつけられるが,ガンになるから吸わないよ,と言って回避。謎に日本好きアピールをしてくる展開を見せられる。こういうときにスリに遭うのかも。気を付けなければ。ホテルに帰ってきて,日記を書くなどして今に至る。さて,明日はヴェルサイユ宮殿に向かうとしよう。